音響 レコーディング 学校
オペレーター の聴覚資質
PAエンジニア や レコーディング エンジニア には 優れた聴覚が必要です。
CD曲など トラックダウンされた音源を分析する事は最上の訓練となります。
この分析能力に優れているほどエンジニアの資質があると言えます。
PAはハウリング、会場の余分な響きなど レコーディングには無い
大きなハンデがありますから より優れた聴覚が必要です。
音響機材の使い方やノウハウは PCの機能同様 覚えてしまえば
(使い方を熟知している方より教わるほど早く習得できます)
誰にでも使えますが
オペレーターに必要な 優れた聴覚は センスと
合理的な訓練により上達できます。
訓練ですから 楽器の練習同様 頻繁に行わなければ
それなりの効果しかありません。
聴覚訓練の一例: 音場図での訓練
PCで無料で聞ける 試聴サイトやPV、YOU TUBE、
CD、中古CD、レンタルCD、FMラジオ TV,BSTV, 等 ステレオで聞ける音楽を曲ごとに 図で表す練習。
音場図の書き方:
ミキサー操作を行う時 この聴覚訓練を正しく行なっていれば非常に役立ち
オペレーターには必要な練習です。
曲のジャンルは、一般的なポップス〜ロック系の「歌もの」を主に インストでも行なう。
(パンク、ハウス、スラッシュ、一部のヘビメタ 系 等 はNG)
L R は 定位 、 前 後 は 奥行き(リバーブなど空間系EFのかかり具合)
楕円の大きさは音量 などを表している。
ヘッドホーンとスピーカーを通しての両方で行う。
初めは、大まかな楽器のみ(音色を聞き分け) 簡単に書いて行き
下記 楽器の略記号 参照
慣れてきたら 定位、奥行き、楽器の細かい分類を行う。
略号が楽器名より長い場合や あまり使われない楽器の( )でくくった 略号は使わなくても良い)
楽器の略記号
赤文字は ポップス系で良く使われるパート
ボーカル |
Vo |
コーラス |
Cho |
ストリングス(Vl,Vla,Vcなどの合奏) | St. |
バイオリン | Vl |
ビオラ | Vla |
チェロ | Vc |
コントラバス エレキ・ベース |
Cb/WB EB |
エレキ・ギター | E.G |
アコースティック・ギター クラシック・ギター(ガットギター) フォーク・ギター |
A.G C.G F.G |
マンドリン | (Mand) |
バンジョー | (Banj) |
ハープ | Harp |
シンセサイザー | Syn |
生 ピアノ | Pf |
エレクトリック・ピアノ (エレピ) | E.P |
ハモンドオルガン | H.Org |
チェンバロ(ハープシコード) | (Cemb) |
グロッケン シュピール(鉄琴) | Glo |
シロフォン (木琴) | Xyl |
ビブラフォン | Vib |
マリンバ | Mar |
ティンパニー | (Timp) |
ドラムス バスドラム スネアドラム ロー タム フロア タムクラッシュ・シンバル ハイハット |
Dr B.D/Kick Sn/SD H.T L.T FTC.cym H.H |
ウッドブロック | (W.Block) |
トライアングル | (Tri) |
タンバリン | Tamb |
カスタネット | (Cast) |
カウベル | (C.Bell) |
チェレスタ | (Celst) |
ボンゴ | (Bongo) |
コンガ | (Conga) |
マラカス | (Maracas) |
カバサ | (Cabaca) |
ギロ | (Guiro) |
クラベス | (Claves) |
キハーダ | (Quijada) |
アゴゴ | (Agogo) |
ティンバレス | (Timbales) |
木管楽器
ピッコロ Pic フルート
Fl
オーボエ Ob イングリッシュホルン E.Hr クラリネット
Cl
ファゴット
Fg
ソプラノ サックス
アルト サックス
テナー サックス
バリトン サックスS.Sax
A.Sax
T.Sax
Bar.Saxオカリナ (Ocarina) アコーディオン (Acc) バンドネオン (Bandneon) 管楽器
管楽器全般 | Br. |
フレンチホルン(ホルン) | Hr |
トランペット | Tp |
コルネット | (Cort) |
フリューゲルホルン | F.Hr |
トロンボーン |
Tb |
チューバ | Tub |
パイプオルガン | P.Org |
ソースが同じでも
ステレオ・スピーカーやヘッドホーンや再生機材のグレード などによりサウンドは変化するが
聞きやすい音量で行なう事(大きすぎたり、小さいと定位、音量、等 が 変わってきてしまう)
ヘッドホーンは音源が耳に近く 外耳効果が無いなどで スピーカーで聞く臨場感(アンビエンス)とは異なる。
レコーディングやPA のプロ・オペレーターは 機材には詳しいが
音楽を理解していない場合が非常に多く
何となく曲を聴いて独学でミキシングを行なっているのが現状です。
これは 教える機関や人がいないのと無知によるものです
曲全体や各場面においてのパートや音の優先順位や役割を理解していなければ
効果的な音量、音質などサウンド調整はできません。
例えば
ドラムとベースの関係は一般に良く知られていますが
何故そうなのかを理解している人はほとんどいません
これを理解していなければ効果的なミキシングはできませんし
カウンター・メロディー などを理解していなければ 曲の厚みが出てきません。
楽器の性能、機能、奏法についても基本的な事さえも理解しておらず
例えば
あるメジャーな出版社から出されている
レコーディング オペレーター教本の中に
ベースの最低音は80Hz と記述がありました
4弦ベースの事ですが
一見楽譜を見れば 最低音(4弦の開放弦)は ヘ音記号 下第一線のミ(E)音
ですが ベース音の記譜は見やすくするため実音より1オクターブ上げてありますので
ベースの最低音は40Hz(正確には41.2Hz)となります。
最低音はHPFなどとの兼ね合いもありますので非常に重要な数値なのですが
これさえも把握していないのは 日本のオペレーターのレベルの低さが伺えます。
因みにギターも同様に1OCT 上げて記譜されています。